東京都23区外、市町村部を三多摩と呼ぶそうです。この地域のごみ処理は独特です。

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過去に最終処分場問題で住民問題になった経緯があり、日本で初めて、ゼロエミッションを目的としたエコセメント工場が作られました。東京たま広域資源循環組合が運営する、たまエコセメント工場(日ノ出町)です。

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三多摩各地にある焼却炉でごみを燃やした後、焼却灰をキレート固化(表面を固めて、トラックで運搬してもかぜに灰が舞わないようにする)し、たまエコセメント工場へ搬入します。ここで、1350℃の高温でもう一度焼き、石灰などをまぜて、セメントにして、ふたたび資源として使います。こうすることで最終処分場いらずになったはずでした。が――。

震災後はごみにセシウムが混入するようになってしまいました。

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エコセメント工場は日本に三つあるそうですが、そのうちの一つ、千葉県の市原エコセメントは昨年11月に、排水から基準を超えるセシウムが検出されたために操業停止になりました。

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なぜか。原因を調べてみたところ――。

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エコセメント工場は工程が独特なんだそうですが、重金属を水洗いする工程で、セシウムが排水に移行したのが原因だったそうです。

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一方、たまエコセメント工場の排水はというと、やはり排水からかなり高いセシウムが検出されている。

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平成23年8月に作られた放射性物質汚染対処特措法によれば、たまエコセメント工場の排水は基準値を超えている。どうして操業停止処分になっていないかというと…。

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 市原エコセメントは同法の規制対象だが、たまエコセメントは規制対象外なのです。急ごしらえで作った法律だから抜け穴ができてしまいました。でも、だからといってこのまま放置していいわけがない。市原エコセメントを参考にして、行方不明になったセシウムの行き先を追ってみましょう。

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下水処理場に流れ込んでいるなら、セシウムは下水汚泥として沈殿し、焼却灰になっているはず。しかし、たまエコセメント工場から排水といっしょに流れこんだはずのセシウムの量と、焼却灰のセシウムの量を比べてみると、大量のセシウムがどこかへ消えている。ではどこへ?

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下水処理場(八王子水再生センター)で、周辺の住宅・事業所から集まった下水によって、たまエコセメント工場の排水は薄められてしまい、多摩川に放流されていた。希釈されているため、下水処理場の放射能検査をしても不検出(ND)だったのだが、計算してみると、毎日1億9千ベクレルが、八王子水再生センターから多摩川へ垂れ流しになっている可能性がある。

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下水処理場の排水を、高性能な放射能測定機器で水質検査したら、たまエコセメント工場の排水から垂れ流しになっているセシウムの総量が逆算できる。高性能な放射能測定器は上水を検査するときに使われているので、それと同じ機器・検査方法でもって、八王子水再生センターの水質検査をして、都のウェブサイトで公表してほしい!

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たまエコセメント工場がある東京都日ノ出町は、多摩川の水源にある。八王子水再生センターはやや下流とはいえ、やはり多摩川の上流のほうにある。多摩川下流や東京湾へ、毎日大量のセシウムが流れている可能性がある。

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なぜたまエコセメント工場の排水を調べるのではなく、下水処理場の水を調べたいと言っているかというと、下水処理場は都の持ち物なので、都議会に請願すればいいのです。